ChatGPTはビジネスでも活躍!できること、できないことを解説

生産性向上などを理由に企業がChatGPTを取り入れる動きもみられるようになりました。ビジネスにおいて、ChatGPTはどのような利用ができるのでしょうか。この記事では、ChatGPTでできること、できないことについて解説いたします。


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ChatGPTでできること10選

ビジネス利用を想定した場合、ChatGPTではどのようなことができるのでしょうか。代表的な活用方法を10個ご紹介します。

1.メール文や文章の作成

メール文や報告書のように一般的な内容ほどパターン化されており、もとになるフォーマットも多く存在することから、文章の作成はChatGPTの得意分野です。自然な文章の作成ができるほか、文章内に記載したい事項など詳しく指示を与えれば、やや難しい固めの文章にも対応可能です。

また、作成した文章に校正の指示を出すことで文章の添削もできます。

社内にフォーマットのない文章を作成する際などに、ChatGPTを利用すれば簡単に文章を一から作成できるため、生産性向上につながるでしょう。

2.要約

ChatGPTでは長文の要約もできます。「○○文字以下で要約する」などの指示を与えることで要約文の文字数も指定できることから、膨大な量の資料を簡単に把握したいときなどに便利です。

3.翻訳

外国語から日本語への翻訳、日本語から外国語への翻訳などにもChatGPTが使えます。外国語のなかでも特に精度が高いといわれているのがサンプル数の多い英語の翻訳です。

例えば、「プレゼンの資料を日本語から英語に翻訳してほしい」など文章全体の翻訳にも活用できます。軽微なニュアンスの違いが気になるなど全文の翻訳に不安があるときは、単語や文法のチェックに使用するのでも良いでしょう。

4.情報収集

インターネット上で情報を集めようと思った場合、関連するキーワードで検索して、検索した記事などから必要な情報を拾い集める作業が必要になります。

ChatGPTなら、質問文を送ればすぐに返答してくれるため、効率良くほしい情報を集めることが可能です。返答も要点がまとまっていることが多いため、即座に内容を把握できます。

5.新規企画

ChatGPTは膨大なデータがベースになっていることから、さまざまな側面からのアイデア出しに期待できます。特に業務と関わりの薄い分野や、違った角度からのアイデアがほしいときに活用できるでしょう。

ChatGPTで新規企画のキーワードを入れて提案してもらうことで、企画の参考になるだけでなく、新たなアイデアにつながるヒントも得られるかもしれません。新規企画考案の生産性向上も期待できます。

6.データの整理

ChatGPTは、まとまりのないデータを整理したいときにも活用できます。例えば、メモに残したデータを表にしたいとき、時系列に整理したいときなどに便利です。

「対象のデータを表形式でまとめてほしい」などの指示を出すことでChatGPTが指示に従ってデータを自動で整理してくれます。集計に活用するのも良いでしょう。

7.サンプルデータの生成

プレゼンやシミュレーションなどで顧客データなどのサンプルが必要になることもあるかと思います。

ChatGPTでは、必要な項目を記載してサンプルデータの生成を指示することで作成できます。CSV形式でほしいときはCSVの指示、ExcelファイルでほしいときはExcelの指示を出すと対応したデータを取得できますので、状況に応じて活用してみると良いでしょう。

ただし、Excelファイルで出力したい場合は、有料版ChatGPTのプラグインであるAdvanced Data Analysis(旧Code Interpreter)を使う必要があります。

サンプルデータは仮想のデータであるものの、現実的な範囲で作っていく必要があるため必要量が多いほど作成に時間がかかります。ChatGPTであれば現実的な範囲で簡単に作成できることから、業務効率化にも役立つでしょう。

8.SNS運用

ChatGPTなら、SNSに投稿する内容の提案、運用スケジュールの作成、ハッシュタグの提案といった利用も可能です。

また、SNS運用でしばしば問題になりやすい炎上対策にも使えます。センシティブな内容を投稿したい場合は、投稿前に炎上リスクがあるかどうかChatGPTで判断してもらうのも良いでしょう。

9.Excelの関数の提案

ChatGPTでは実行したい内容を「Excelの関数に表してほしい」と指示するだけで適切な関数を返してくれるため、Excelでの作業を効率化したいときに便利です。

関数の知識がなくても指示を出せば簡単に生成してくれるため、関数の使用に自信がない人にも向いています。

10.プログラミングの効率化

ChatGPTは、さまざまなプログラム言語のコードの生成にも活用できます。高度な内容には適さないことなどから人によるチェックは必要ですが、一から作成する必要がなくなるため、効率良くプログラムを構築できるようになるでしょう。

ChatGPTで出力した内容がエラーで返ってきたときは、エラーとなったコードとエラーの状況を含めて改善を指示することで、より精度の高いコードの生成ができます。

作成したコードにおかしな部分はないかバグチェックに活用することもできるでしょう。ChatGPTで作業を補完することにより、作業効率の向上につながります。

ChatGPTでできないこと

ChatGPTではどのようなことに対応できないのか、代表的なものを3つ取り上げます。

最新の情報への対応

ChatGPTを無料で利用する場合、最新の情報に対応できません。ChatGPTは2022年1月 までの訓練データが回答のベースになっているためです。そのため、最新の事柄を質問しても回答を得られない可能性があります。情報収集で使用する場合は注意が必要です。

なお、2023年9月27日には、一時的に停止されていた、最新情報の取得にも対応しているブラウジング機能が有料版で復活しました。現時点で有料版のみの機能となっていますが、近日中に全ユーザーへの利用拡大の方向性も示されています(※2023年11月現在)。

著作権への対応

ChatGPTで生成された内容はあらゆる目的に利用できます。つまり商用利用ができるものになりますが、法律や規約違反の確認も含め、利用者が責任を負わなくてはなりません。

ChatGPTは学習データをもとに出力されるため、類似性の高いものが出力される可能性はあります。ChatGPTの出力内容をコンテンツ作成などに使用する場合は、著作権を侵害しないためにも、類似性など利用者側での確認作業が必要です。

正確な回答

ChatGPTで、確実に100%の回答を得られる保証はありません。誤った回答が返ってくる可能性もあります。特に情報源の少ない専門領域については、情報の精度が落ちることもありますので注意が必要です。

ChatGPTを利用する際は、ChatGPTの正確性も理解して、あくまでもサポートとして活用するのが望ましいでしょう。

まとめ

ChatGPTは、質問に回答してもらう使い方だけでなく、ビジネス面でも幅広く活用できます。使い方次第では生産性向上にも役立つため、会社での導入を前向きに検討してみてはいかがでしょうか。

※この記事は、2023年11月時点での情報です。