AI契約書レビューサービスとは?メリットやおすすめのサービスをご紹介!

契約書のチェックや修正に時間がかかると悩んでいる方は多いのではないでしょうか。その悩みを解決してくれるのがAI契約書レビューサービスです。 法務省は、2023年8月1日にAIを用いた契約書等関連業務支援サービスの提供に関するガイドラインを発表しました。これにより法的な争いがない企業間の一般的な取引契約において、契約書の内容をAIで審査することが認められました。 AIの普及や法務省の指針発表により、各企業でAIによる契約書レビューサービスの注目度は非常に高まっています。そこで本記事では、AI契約書レビューサービスを活用するメリットや注意点、おすすめのサービスについて解説します。


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AI契約書レビューサービスとは?

AI契約書レビューサービスはリーガルテックのひとつで、AIが契約書の内容をチェックしてくれるサービスです。AIが契約に関する条項の抜け漏れや、有利・不利な箇所を自動判定します。

一般的な機能として、定型的な契約条項や特有の条項をデータ登録して検索することも可能です。契約書を探す手間が省けるため、過去の案件と比較しながら審査することが多い方や契約類型別にリサーチしたい方にもおすすめです。

AI契約書レビューサービスを使うメリット

次に、AI契約書サービスを使うメリットについて解説いたします。

リーガルチェックにかかる時間の削減

契約書のリーガルチェックは時間がかかります。

社内の法務部に依頼する場合、簡単な内容でも2~3営業日、複雑な内容だと5~7営業日ほどかかります。外部弁護士へ委託する場合はより多くの日数を要すると考えられます。

AI契約書レビューサービスを利用すれば、条文や判例などの資料を探す作業を効率化できます。リーガルチェックにかかる時間も2/3程度(※社内の法務部の場合)の短縮を見込めるため、工数削減に役立ちます。

AI契約書レビューサービスを利用すれば、法務担当者以外でもすぐにチェックすることが可能です。

ビジネスにおいてはスピードが重要になる場面も多くありますので、契約締結までスムーズに進みやすく機会損失を防げることも、AI契約書レビューサービスのメリットといえるでしょう。

コストの削減

契約書のリーガルチェックを外部の弁護士に委託している企業様も多くいるでしょう。また社内の法務部へ委託する際も、基本的には複数の担当者がチェックします。どちらにしても、リーガルチェックには多くの委託費用や人件費が必要です。

AI契約書レビューサービスを利用すれば条項の抜け漏れや不利な条文になっていないかを自動で判定してくれるため、リーガルチェックにかかるコストを削減できます。

ノウハウの蓄積

社内に法務部がなく、リーガルチェックをすべて外部の弁護士に委託している企業では、契約書の締結におけるノウハウを社内に蓄積することができません。

一方でAI契約書レビューサービスを活用すると、レビュー内容をデータとして蓄積することが可能です。

抜け漏れしやすい項目や修正の仕方などをナレッジとして共有できるため、一般的な取引契約であれば自社で対応できるようになるでしょう。

取引先または契約内容ごとで検索できる機能があれば、蓄積したノウハウを次回の契約書作成に活用しやすくなります。サービス選びの際に注目しておきましょう。

おすすめのAI契約書レビューサービス3選!

次に、おすすめのAI契約書レビューサービスをご紹介します。

LegalForce

LegalForceは専任弁護士が監修するAI契約書レビューサービスです。3,000社を超える企業の導入実績があり、一人法務から大規模法務まであらゆる組織で活用されているのが特徴です。

契約書ファイルをアップロードするだけで自動レビューが完了するなど、操作性に優れています。書式やひな型を1,000点以上標準搭載しているため、契約書作成にも役立てられます。

GVA assist

GVA assistは利用継続率99.4%と、非常に顧客満足度の高い契約書レビュー支援クラウドです。標準搭載された契約類型は250種類以上で、自社の契約書のひな形を類型として登録する場合には、登録の上限がありません。

レビュー内容をクラウドに保存できるため、ノウハウの蓄積がしやすいことも魅力のひとつです。法務部全体のレビュー品質を高めるのにも役立ちます。

LAWGUE

LAWGUEは編集機能に優れたオンライン型のAI搭載クラウドエディタです。表記揺れ、インデント、条番号・参照番号のずれが見られる場合、独自の技術でリアルタイムに自動検出・自動補正してくれます。

操作性にもこだわったサービスで、誰でも扱いやすいのが魅力です。契約書作成にかかるチェック工数を大幅に削減できるでしょう。

AI契約書レビューサービスを活用する際の注意点

 

AI契約書レビューサービスは非常に便利ですが、万能ではありません。導入する際には下記の注意点を押さえておきましょう。

リーガルチェックの最終的な判断は人間が行う必要がある

ビジネス契約においては、自社の製品やサービスの特性、締結先との関係など、状況を多角的に考えながら取り交わす必要があります。

しかしAIは「契約の合意にいたる背景や前後関係」「リスクをどこまで許容するか」については判断できません。特に大口契約や初回契約などは、人間の判断が必要なケースも多くあるでしょう。

AI契約書レビューサービスを導入する際は、契約内容に応じて「自社でチェックする/外部弁護士へ委託する」「AIに任せる」などを決めることが重要です。

法的知識のある人材が必要になる

すべての契約書のリーガルチェックを外部へ委託している企業では、サービスを導入しても業務効率化のメリットを感じられない可能性があります。先ほど述べた通り、AIによる自動レビューを受け取った後は人間の目を通す必要があるためです。

社内に法的知識のある人材がいない場合は、導入前に「担当者を採用する」もしくは「担当者を決定して一定の法的知識を身に付けてもらう」などの対応が必要です。

レビューできる契約書が限られている

AI契約書レビューサービスは幅広い契約書に対応していますが、サービスによって対応できる契約書は異なります。特に英文契約書や複雑な契約内容には対応していない、もしくはプランの料金が高くなるケースがほとんどです。

チェックしたい契約書を明確にしたうえで、各サービスが対応している契約書・機能などを比較検討することをおすすめします。

AI契約書レビューサービスを上手に活用しよう

AI契約書レビューサービスは業務効率化につながる非常に便利なサービスです。一方で、最終的なチェックは人間が行う必要があったり、対応できない契約書があったりと、まだ発展途上ともいえます。

違反事項のチェックはAI契約書レビューサービスを活用し、長期的なリスクの判断は人間が行うなど使い分けることが好ましいです。

まずは自社に必要な機能や対応範囲などを明確にしたうえで、サービスを比較検討することをおすすめします。

※この記事は、2023年12月時点での情報です。