ChatGPTの文字数制限・回数制限とは?
ChatGPTにおける制限には下記の2つがあります。
・回数制限(メッセージ送信数の制限)
ChatGPTにおける文字数と回数の意味や数え方などについて詳しく解説します。
文字数制限=最大トークン数
ChatGPTは入力や出力における最大文字数が決まっています。これをChatGPTでは「最大トークン数」といいます。
トークンとは文字、単語、句読点、記号などのテキストを構成する最小単位のことです。日本語ではひらがな1文字で1~2トークン、漢字で2~3トークンといわれています。
1回の入出力につき、単語や文字の数ではなくトークンの数に応じて制限されます。長文を入出力する際はおおよそのトークン数を把握して適切な分量に調整する必要があります。
回数制限=メッセージ送信数
ChatGPTはメッセージ送信数に制限があるモデルがあります。
短時間で多くのメッセージを送信するとサーバーに負荷が集中し、応答速度が低下したり出力の品質が損なわれたりする可能性があるためです。
一定時間内に送信できるメッセージ数はバージョンやプランによって異なります。利用する際は事前にメッセージ送信数の上限を確認しましょう。
【バージョン・プラン別】ChatGPTの文字数制限
ChatGPTの文字数制限について、バージョンやプラン別に紹介します。
GPT-3.5
GPT-3.5はChatGPTの無料版です。1回の入力に対して約4,096トークンの制限があります。
日本語の場合、約2,000文字に相当します。
GPT-4
GPT-4はGPT-3.5よりもさらに高い精度で処理できる上位モデルです。GPT-3.5と同じく1回の入力に対して約4,096トークンの制限があります。日本語の場合、約2,000文字に相当します。
GPT-4を利用するには有料プラン(ChatGPT Plus)の契約が必要です。
ChatGPT Enterprise
ChatGPT Enterpriseは企業向けに公開されたChatGPTの最新バージョンです。最大約32,000トークンの出入力に対応し、日本語では約15,000文字 に相当します。
入力内容がデータ学習に使用されないため、企業の機密情報も安全に扱うことができるのも利点です。サービスの利用状況をダッシュボードで確認でき、従業員の利用状況を把握できるなど業務利用に適した機能が搭載されています。
ChatGPT API
OpenAIが開発したChatGPT APIはアプリケーションやシステムにAI対話機能を組み込むことができるWeb APIです。
OpenAI APIは従量課金制なので、実質的に文字数制限はありません。APIリクエストの際にトークン数を設定 することが可能です。
なお、1回のAPI呼び出しで処理するテキスト量を制限すればサーバー負荷の軽減が可能です。
【バージョン・プラン別】ChatGPTの回数制限
ChatGPTのメッセージ送信回数の制限について、バージョンやプラン別に紹介します。
GPT-3.5
GPT-3.5はメッセージ送信回数に制限がありません。
GPT-4
GPT-4は3時間あたりのメッセージ送信回数が40回に制限されています。
出典:「ChatGPT — Release Notes」(OpenAI)
ChatGPT Enterprise
ChatGPT Enterpriseではメッセージ送信回数の制限がありません。GPT-4を無制限に利用できます。
ChatGPT API
ChatGPT APIは、トークンの消費量に応じて課金するシステムを採用しているため、メッセージ送信回数にも制限はありません。
ChatGPTの文字数制限・回数制限を回避する方法
ChatGPTの文字数制限・回数制限を回避したい場合の対策を紹介します。
文字数制限を回避するには?
ChatGPTの文字数制限を回避したい場合は、下記の方法を試してみましょう。
・プロンプト(質問文)を2つに分けて送る
・あらかじめトークン数を数えておく
まずは段階的に質問を送り、一度の質問で出入力するトークン数を少なくする方法です。
例えば下記のように質問します。
Q1.D2Cについて、ECの違いと成功させるコツを教えてください。【After】
Q1.D2Cについて教えてください。
Q2.ECとの違いについて教えてください。
Q3.健康食品のD2Cマーケティングを始めたいと思っています。成功のポイントを教えてください。
ChatGPTに追加の指示を投げかけると、一度出力した内容も考慮して回答を生成します。より欲しい情報を得るコツとしても覚えておくと便利です。
ただし質問数が増えるため、GPT-4の場合は回数制限に注意が必要です。
またあらかじめトークン数を数えておくと利用中に会話が途切れる心配がありません。
トークン数を数える方法としては、OpenAIが提供する「Tokenizer(トークナイザー)」を利用するのがおすすめです。入力テキストのトークン数を簡単にカウントできます。
回数制限を回避するには?
ChatGPTのメッセージ送信回数の制限は、下記の方法で回避できます。
・代替ツールを利用する
・複数のデバイスやブラウザで利用する
複数の質問を1つのプロンプトにまとめて送信すれば、1つのリクエストで複数の回答を得ることができます。
例えば下記のようにまとめます。
Q1.たんぱく質について説明してください。
Q2.たんぱく質が多く含まれる食材について教えてください。【After】
Q1. たんぱく質の説明と、たんぱく質が多く含まれる食材について教えてください。
文字数制限の対策とは反対なのでトークン量には注意が必要です。
また一度に多くの情報を入力すると回答の精度が下がる場合があるため、まとめるべきかどうかは十分に検討することが大切です。
また異なるデバイスやブラウザを使用することで利用を継続できることがあります。
ChatGPTはIPアドレスに基づいて利用回数を数えるため、異なるデバイスやブラウザを使用することでメッセージ送信回数がリセットされるのです。
ただし固定IPの場合はこの方法では回避できないため注意しましょう。
AIモデルや類似サービスを利用して、ChatGPTの回数制限を回避するのも方法のひとつです。
代替ツールについては下記の記事で詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
※内部リンク 2月制作「№6_ChatGPT 代替」
《参考》ChatGPTのエラー表示「1時間制限」について
ChatGPTは一定時間内にリクエストの制限数に達した場合にエラーが表示されます。
最後に、「1時間制限」を意味するエラー表示の内容や解除方法などについて解説します。
「1時間制限」とは?
「Too many requests in 1 hour. Try again later. 」という表示はChatGPTが出すエラー表示です。一定時間内に行われるリクエストの数が多すぎる場合に表示されます。
日本語で「1時間当たりの利用量が多すぎます。後ほど再度お試しください。」という意味です。
制限の解除方法
制限はブラウザの更新だけでは解除されません。目安として、約1時間待ってから再度ログインしてみてください。
一定時間経過すると自動的に解除されます。
なお別デバイスを使用しても、同じネットワークからの接続では制限が解除されません。自宅や会社で共通の回線を利用している場合は別の回線に接続して試しましょう。
例えば光回線を利用している場合は、スマートフォンとのテザリングによってLTEや4G経由でアクセスすれば制限を回避できる可能性があります。
まとめ
今回紹介したChatGPTの文字数制限と回数制限を下記の表にまとめました。
文字数制限(最大トークン数) | 回数制限(メッセージ送信数) | |
GPT-3.5 | 約4,096トークン(日本語で2,000文字程度) | なし |
GPT-4 | 約4,096トークン(日本語で2,000文字程度) | 3時間あたり40回 |
ChatGPT Enterprise | 約32,000トークン(日本語で約15,000文字程度) | なし |
ChatGPT API | APIリクエストの設定によって変わる | なし(トークンの消費量に応じて課金) |
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※この記事は、2024年3月時点での情報です。