Canva AIの使い方は?メリットや注意点も紹介

デザイン作業を効率化したいと考える広告業界やマーケティング担当者にとって、Canva AIは注目すべきツールです。画像や動画の生成、編集、音声や文章作成など、幅広い機能を搭載しており、初心者でもプロのような仕上がりが期待できます。 今回は、Canva AIの基本機能や使い方、さらに利用時の注意点について解説します。


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Canva AIとは?

Canva AIは、グラフィックデザインツール「Canva」に搭載された生成系AI機能です。このツールは、デザイン作業をより効率的に行えるよう支援するさまざまなAI技術を搭載しています。例えば、画像や動画の生成、編集だけでなく、音声や音楽の生成、文章作成、翻訳といった幅広い機能が利用可能です。

Canva AIを活用することで、従来のデザインツールでは時間がかかった作業を短時間で完了させられます。さらに、初心者からプロまで誰でも使いやすい直感的なインターフェースも特徴のひとつです。

Canva AIの基本機能

Canva AIの基本機能は下記の通りです。

・画像生成:簡単なテキスト入力でイラストや写真を自動生成する機能
・画像編集:トリミングや背景の削除、色調補正などができる機能
・音声生成:音声ナレーションや効果音を自動生成する機能
・音楽生成:動画やプレゼンテーション用の音楽を自動生成する機能
・文章生成:キャッチコピーや説明文を自動生成する機能
・翻訳:多言語間でのテキストを翻訳する機能
・動画生成:テンプレートを使った動画生成や編集ができる機能

これらの機能は、それぞれの用途やニーズに合わせて柔軟に利用できます。

Canva AIを活用するメリット

Canvaの主要な機能は無料プランでも利用可能で、生成系AI機能も含まれています。そのため、人件費などのコストをかけずに高品質なデザインを作成できます。

また、初心者でも簡単に操作できるよう設計されており、AI機能も数回のクリックで利用可能です。210万点以上のテンプレートを活用し、AI機能と組み合わせることで、誰でもオリジナリティあふれるデザインを簡単に作成できます。

さらに生成スピードが早く、ユーザーの入力に対して迅速に画像や動画を生成します。デザイン作業の効率が向上することも大きなメリットです。

Canvaは、他の生成系AIツールを編集画面上で直接利用することも可能です。例えば、文章生成系AIの「Magic Write」や画像生成系AIの「Magic Media」、音声生成系AI「Soundraw」などが利用できます。複数のプラットフォームを行き来することなく、Canva内で一貫した作業ができます。

Canva AIの使い方

次に、Canva AIを使った画像作成の具体的な手順を紹介します。

手順1|アカウントを作成する

Canvaを利用するためには、まずアカウントを作成する必要があります。公式ホームページの「登録」ボタンから簡単に登録が可能です。メールアドレスを使用するほか、GoogleやFacebookなどの外部サービスのアカウントを使用して登録することもできます。

手順2|新規コンテンツを作成する

アカウント作成後、Canvaにログインし、ホーム画面に表示される「デザインの作成」をクリックします。ここで作りたいデザインの内容を選びます。

Canvaには豊富なテンプレートが用意されており、自分のイメージに近いテンプレートを選ぶことで、効率的にデザインを進めることができます。

手順3|AI画像生成機能の画面を開く

次に、左側のメニューから「素材」を選択します。その中にある「AI画像生成機能」をクリックして、画像生成機能の画面を開きます。

手順4|生成したい画像のイメージを文章で入力する

「画像」をクリックすると、「作成するものを説明」という欄が表示されます。この欄に、生成したい画像の内容を具体的にテキストで入力してください。

次に、「スタイル」を選択することで、希望に近い画像を生成することが可能です。入力が完了したら、「画像を生成」ボタンを押します。

手順5|生成された画像を確認する

Canvaでは、4つの候補となる画像が生成されます。希望通りの画像があれば、それをクリックしてデザイン編集画面に挿入します。もし希望に合わない場合には、再度条件を入力し、生成をやり直すことも可能です。

Canva AIを使う際の注意点

Canva AIは多機能で便利なツールですが、使い方には注意も必要です。最後に、利用時に気を付けるべきポイントを詳しく解説します。

プロンプトの質によってクオリティに差が出る

Canva AIで生成される画像は、ユーザーが入力したプロンプトに大きく依存します。プロンプトとは、AIに対して指示や入力を与えるための文章やフレーズのことです。

意図に近い画像を生成するためには、シンプルで具体的なプロンプトを入力する必要があります。例えば、旅行先のパンフレットに使用する画像を生成する場合、単に「旅行」と入力するだけでは曖昧で、観光地の写真や飛行機、あるいは全く関連性の薄いイメージを生成してしまうかもしれません。この際、「ハワイのビーチで日没を楽しむ家族の写真」といった具体的な内容を入力することで、生成される画像が意図に近いものになる可能性が高まります。

一方で、あまりに長い文章や細かすぎる指示を含めると、生成系AIはどの部分を優先すべきかを判断できず、意図と外れた結果を生むこともあります。このような場合には、いくつかのプロンプトを試して比較することが有効です。

利用の際には、生成系AIが理解しやすい簡潔な表現を用いつつ、具体的な内容を含めたプロンプト作成を心がけましょう。

生成した画像は自動保存されない

Canva AIで生成した画像は、作成後に手動で保存する必要があります。画像を保存せずにブラウザを閉じてしまうとデータが失われるため、必ず保存するようにしましょう。

商用利用するためには利用規約に従う必要がある

Canva AIで生成したコンテンツは基本的に商用利用が可能ですが、利用規約に従う必要があります。下記に、主な注意点と具体的な対策について解説します。

まず、Canva AIでは他者の著作権や商標権を侵害するコンテンツの生成や使用は禁止されています。生成されたコンテンツを使用する際には、そのデザインが他者の知的財産権を侵害していないか確認することが必要です。著名なキャラクターやロゴ、ブランド名と似ているデザインの使用を避け、オリジナル性を重視したデザインを心がけましょう。また、疑わしい場合は法律の専門家などに相談することを推奨します。

さらに、違法性や不適切な内容を含むコンテンツの生成を防ぐためには、生成する目的や使用場面を慎重に考慮することが大切です。例えば、誹謗中傷や差別につながる要素を含む可能性があるデザインを避けることや、社会的に受け入れられる内容であるかを再確認することが求められます。Canvaで生成する前に、コンテンツの意図や使用する文脈を明確にし、公開前には問題のある要素が含まれないようチェックを行うと良いでしょう。

生成系AIが生成したコンテンツであることを明示する対策も必要です。特に商用利用の場合、消費者やクライアントに透明性を示すことが重要です。生成された画像やデザインの説明文やキャプションに、「このデザインはAIツールで生成されました」などの表記を追加すると良いでしょう。こうした明示を行うことで、利用者に対する信頼感が向上し、規約違反のリスクも軽減されます。

機能を拡張するにはCanva Proへの契約が必要

Canva AIを最大限に活用するには、Canva Proへの契約が必要となる場合があります。例えば、背景除去やマジック消しゴムなどの一部機能はProプラン限定です。

また、生成できるクレジット回数にも違いがあり、無料版では画像は月50回、動画は月5回に制限されていますが、Proプランでは画像は月500回、動画は月50回まで生成可能です。

必要な機能や利用頻度を考慮して、適切なプランを選択しましょう。

まとめ

Canva AIは、初心者でも直感的に操作できる多機能なデザインツールで、業務効率化に役立つ点が魅力です。画像生成や編集、商用利用の際の注意点などを押さえれば、さらに効果的に活用できます。まずは無料プランで試し、必要に応じてProプランへのアップグレードを検討してみてください。

※この記事は、2024年12月時点での情報です。