AI動画生成ツールとは?
AI動画生成ツールは、テキストの入力や画像・動画のアップロードによってAIが新たな動画を自動で生成してくれるものです。
代表的なツールには、「Runway Research」や「Kaiber」などがあります。
最近ではアメリカの大手IT企業もAI動画生成ツールの開発を進めています。
2023年9月にはyoutube(Google社)がショート動画向けの生成AIツールとして新機能「Dream Screen」を発表しました。
また11月にはMeta社が独自の動画生成AIツール「Emu Video」を発表しました。
AI動画生成ツールにまつわる課題
AI動画生成ツールは使いこなすことができれば優れた効果を発揮します。
一方で課題もあり、AIで作った動画をそのまま公開すべきかは慎重に検討しなければなりません。
著作権問題に注意する必要がある
AI動画生成ツールは、Web上で公開されている大量のデータを集めて指示どおりの動画を自動で作成します。
企業で利用する場合はほとんどが商用利用とみなされますので、素材の著作権に注意する必要があります。
<気を付けたい利用シーン>
・SNSの投稿
・広報資料、プレスリリース
・株主総会などに利用するプレゼン資料
・社内で利用する会議資料、研修資料 など
AI動画生成ツールの作った動画素材が利用しても問題ないものであるか確認するとともに、著作権の専門家と連携して法的リスクの有無を調べる必要があります。
ディープフェイクが社会問題になっている
AI動画生成ツールを活用したフェイク動画(ディープフェイク)が社会問題となっています。
現代は実在する人物の口の動きや声などを高度な技術で合成し、実物と見分けがつかないほどの動画を作ることが可能になっています。
政治家に成りすます行為やフェイクポルノに悪用された事例もあり、動画を見た視聴者が偽の情報を真実と誤解してしまう懸念があります。
実際に、被害に遭った側が肖像権侵害や名誉毀損で訴訟を起こした例もあるほどです。
ディープフェイクによって社会の混乱を招かないために、
・動画を作成する側のメディアリテラシー向上
・フェイク動画の検出技術の開発
・法的な規制の整備
が求められている状態にあります。
日本語対応できる動画生成ツールが少ない
AI動画生成ツールの多くは海外製で、日本語に対応していないツールがほとんどです。
翻訳してから入力する方法もありますが、英語力がなければ正しく表現できているか判断できません。
現状、英語力のある人材がいない企業で日本語に対応していないAI動画生成ツールを扱うのは困難といえます。
日本ではAIのサポートによる動画作成ツールが主流
海外の企業が開発しているAI動画生成ツールには、動画のアップロードやテキストの入力によって新たな動画を作成できるものが多くあります。
一方で日本においては動画そのものを生成するツールではなく、動画作成の機能にAIが組み込まれているツールが一般的です。
たとえば、
・対話型AIを搭載し動画作成をサポートするツール
・入力テキストに合わせてナレーションを自動生成するツール
などです。
基本的には用意されたテンプレートから動画のテイストや素材を選び、別途必要な素材を組み込んで動画を作成していきます。
AI動画作成ツールの導入を検討している企業様は、
どんなAI技術が使われているのか(=何を自動化できるのか)
を明確にしたうえで選ぶことが重要です。
AIで動画作成ができるツール5選
AI機能が組み込まれた動画作成ツールは数多くあり、どれを選ぶべきか悩むことでしょう。
最後に、信頼性や知名度の観点からAIで動画作成ができるツールを5つご紹介します。
Viedo BRAIN
動画編集クラウド「Video BRAIN」は、3,500以上の動画テンプレートにテキストや素材を組み込むだけで、誰でも簡単に動画を作成できるツールです。
またナレッジやマニュアルなど社内の情報を一元管理できる機能も搭載されています。必要なときにアクセスしやすくなり、業務効率が向上するでしょう。
専任のカスタマーサクセスが運用をサポートしてくれるため、初めて動画作成ツールを導入する企業様でも使いやすいツールといえます。
特長
3.500以上の動画テンプレートを利用できる
主な機能
・動画編集
・パワーポイント取り込み
・画面収録
・配信分析機能
料金
エントリープラン
スタンダードプラン
※要問い合わせ
SoVeC Smart Video
動画制作ツール「SoVeC Smart Video(ソベックスマートビデオ)」なら、専門知識がなくても高品質な動画を手軽に作成できます。
1,600以上のフォーマットから選んで素材を投入するだけの簡単な操作で、誰でもプロのデザイナーのような動画を作ることが可能です。
導入後はコンシェルジュが他社事例の共有や利用方法の提案などをしてくれるため、初めて動画作成ツールを導入する企業様でも安心して運用を開始できます。
特長
1,600以上のフォーマットを活用できる
主な機能
・動画生成AIサポート
・動画のパターン提案
料金
初期費用+月額費用
※要問い合わせ
メディア博士
ビジネス動画作成ツール「メディア博士」は、動画制作・共有・配信を一元管理できるクラウドツールです。
カットとカットをつなぐ「トランジション」や「モーション」など多彩な編集機能を使って、高品質な動画を作成することができます。
また、約800種類のフォントや約2,400万点の無料素材、2,000曲を超えるBGMを利用できることも大きな魅力です。
特長
AIナレーション・テロップや約2,400万以上の素材を活用できる
主な機能
・テロップ挿入機能
・BGMアップロード
・スタンプ/画像配置機能
・AI自動テロップ
料金
スタンダードプラン
※要問い合わせ
LOOV
LOOV(ルーブ)は営業・マーケティング向けに開発されたインタラクティブ動画ツールです。
動画内の設問にユーザーが回答すると内容が変化する「インタラクティブ動画」を作成できるのが特徴です。
AIが構成(台本)を作成してくれるため、動画作成にかかる工数を削減できます。
特長
AIが自動で動画の構成を作成する
主な機能
・動画の構成を自動作成
・動画内に設問やフォームを設置
・視聴データ取得
料金
要問い合わせ
エアスマAI(エアトリスマートAI)
法人向け総合AIプラットフォーム「エアスマAI」は、ChatGPTを活用した生成系AIツールです。
分かりやすい操作画面と万全なセキュリティ体制で、生成AIに関する専門的な知識がないユーザーでも使いやすいのが魅力です。
メール作成や資料作成など幅広い用途に活用でき、業務効率化を実現します。将来的に動画作成に役立つ機能も搭載する予定です。
特長
AIの知識がなくても手軽に利用できる
主な機能
・文章の生成
・画像生成
・マスキング設定
・助手機能
料金
フリープラン:無料
ライトプラン:月額800円/1ユーザー
先行予約はこちら
自社に合ったAI動画作成ツールを選ぶ際のポイント
AI動画作成ツールを自社に導入する際は、次のポイントを押さえて比較検討しましょう。
1.使いやすさ
操作性が複雑だと従業員がツールを使いこなせません。
直感的に操作できて、必要な機能が揃っているツールを選びましょう。
まずは無料版や無料トライアルを試して使い勝手を確かめるのがおすすめです。
2.テンプレートの充実度
テンプレートを利用すれば短時間で動画を作成できます。
SNS広告や営業資料など、特定の用途に特化したテンプレートを豊富に備えたツールを選びましょう。
3.導入コスト
無料の動画生成ツールは機能に制限があることが一般的です。
有料のツールは機能が豊富で、数多くのオプションが利用できます。
料金はサブスクリプションや年間契約などの体系がありますが、いずれの場合も費用対効果や予算を考慮して選ぶことが大切です。
まとめ
AI動画生成ツールの導入を検討する際は、著作権など自動生成AIの課題も理解して対策を講じることが重要です。
必要に応じて専門家と連携し、AI動画生成ツールを活用できる体制を整えましょう。
また導入するツールは使いやすさや費用対効果などを考慮して選ぶことをおすすめします。